複数ロットでの「産業用ロボットを複数機用いる生産テーブル」をアメリカに輸出のご予定があった自動車業界のB社様。
従来はアメリカ国内で動力盤の設計・製作を現地企業に委託されていました。

・「アメリカとの時差による商談スピードを改善したいこと」
・「アメリカで動力盤を組み合わせるため日本で試運転調整ができないこと」
・「時差、商談スピードの停滞による日本の設計者にかかる数値化されない人的コスト」
・「アメリカでの購買・人的コストを削減したいこと」
・「輸出製品のためアメリカの規格に適合させること」

以上の5点を、日本国内でその動力盤の設計・製作をするにあたって改善できないかを模索されておりました。

当社IDECファクトリーソリューションズでは、SCCR値(*1)に配慮した電気設計と、動力分岐に配慮しつつも最もコンパクトにすること、かつ充電部の離隔距離要求やアークフラッシュハザードへの要求を満たす機器配置、部品選定の設計対応をいたしました。 非常にタイトな納期でしたが迅速な設計対応と製造対応をし、機器メーカーとの協力体制を敷いて短納期対応を実現、結果的にお客様のコスト低減にも寄与できました。 *1：SCCR値：（Short Circuit Current Rating）：短絡電流定格値であり、アメリカではメインブレーカーから末端の端子台にかけ、短絡電流に耐えうる電気設計をする必要があります。

 

1. ●ANSI/NFPA 79(*2)とUL 508A(*3)への対応にあたり、高い設計ノウハウを要求されます。当社IDECファクトリーソリューションズは設計対応を行うにあたって十分な人員を持っていること、制御機器メーカーの要職者とのパイプもあるため、一般的な制御盤メーカーではできないような部品納期対応も可能です。

*2：ANSI/NFPA 79：米国国家規格協会（American National Standards Institute：ANSI）が定める工業用機械装置の電気規格。あくまで最低基準であり、本規格とそれが参照する規格に100%適合していることが必要とされます。 *3：UL508A：アメリカ保険業者安全試験所（Underwriters Laboratories Inc.：UL）が定める産業用の生産設備の制御盤に対する規格であり、世界で最も難解な電気規格の一つです